■解凍のポイント
肉の表面温度を低く保ちながら解凍します!
冷凍肉を解凍する際に注意しなければならない点は、解凍する温度帯による細菌の繁殖です。特に常温で解凍の場合は表面温度が上昇して細菌が増殖しますのでおすすめできません。やむを得ずする場合は、解凍直後に調理する場合に限定したほうがよいでしょう。
“解凍肉は日持ちが悪い”等と言われますが、解凍する温度が高いと、細菌が増殖していちぢるしく鮮度を低下してしまうためです。
また、解凍によって肉汁を含んだドリップが生じ、それに起因する細菌の繁殖が盛んになります。さらに緩慢凍結をした際には、細胞繊維の破壊によるドリップがより多く生じますので、その度合いがさらに大きくなります。
肉の表面温度を低く保ちながら、細菌の繁殖を押さえつつ素早く解凍することがポイントです。
現在、私たちは様々な方法で解凍を行っていますが、一つ一つ考えてみたいと思います。
1.氷水又は冷蔵庫に冷水を張っての方法
 
コンテナ、又はボール(発泡スチロールの箱など最適です)に氷水を張り、真空パックのように密封した食品を入れ、解凍します。(又は冷蔵庫の中に水を張ったコンテナ、ボールを用意し、その中に密封パックした食品を入れて解凍します。)
肉のパックの表面に薄い氷の膜ができ、食品の表面温度を上げることなく解凍することが出来ます。
この方法は厨房だけでなく、ご家庭でも手軽にできるおすすめの方法です。
※注・・・輸送中や取扱いにより、真空パックに傷(小さな穴)がつくことがございます。
氷水につける際には、念のため2重にしたポリ袋などに入れて口を輪ゴムでぎゅっと縛ることをおすすめいたします。
氷点解凍法のポイントとしては2点あります。
- 1つめは、ほとんど0度に近い温度の氷水によって肉の表面が守られるという点です。このことは、「凍結肉を低温で解凍することによって、肉表面の細菌繁殖などによる肉の変質を押さえ解凍後の肉の保ちをよくする。」などの効果があります。
- 2つめは、「空気より熱伝導率の高い液体(氷水)を使うことによって早く解凍できる」という点です。早く解凍することによって、最大氷結晶生成帯を早く通過させ、細胞繊維の中の氷の結晶の増大を防ぎ、肉の細胞繊維のさらなる破裂を防ぐことができます。
2.解凍庫を使って解凍する
高圧誘導静電気をかけながら解凍する方法があります。
氷点(-2℃前後)の温度帯での解凍ができます。細菌の繁殖をほとんど押さえることができるだけではなく、水のクラスターを小さくできますので、解凍後のドリップも細胞繊維に吸収しやすくすることでドリップが格段に少なくなります。酸化も極端に抑えられますので解凍後の鮮度保持が格段に長くなります。
ご覧ください!氷づけの海老が、氷は凍ったままなのに海老だけ解けます!海老がプリプリしてます!グルメミートWORLDではこの方法を用いて解凍しています。解凍の状態の良さはもちろんですが、解凍後の食肉の鮮度維持が格段に違うことを体感できます。

冷凍海老をなんと氷点で解凍すると・・・・エビがプリプリ、生のエビにもどったかのようです!
氷点(−2℃前後)の温度帯で氷漬けのまま解凍するから、鮮度がすごっくいいし、長持ち!です
→冷凍解凍ノウハウ
3.流水(水道水)で解凍する方法
流水(水道水)で解凍する方法は、熱伝導的には効率的な解凍法ですが、食材の温度が上昇してしまい急激に鮮度が低下してしまいます!
また真空パックなどの袋を裂いて裸の肉のまま水につけることも、味覚的にも色彩的にも大いに問題があります。マグロなどは色が出ないと言って、流水や塩水などに漬けている場面を良く見かけますが、旨味の肉汁などがドリップとして水に流れてしまって、水っぽい食感となってしまいます。
またマグロ、食肉などブロックで解凍する場合は、表面が解けすぎますと、ちょうど断熱効果が発生して、逆に解けにくくなってしまいますので注意が必要です。
■冷蔵庫で解凍する方法
あまり時間のかかる場一般的に用いられている方法かもしれませんが、あまりおすすめできません。熱伝導から考えても効率の良い方法ではありません。
時間のかかる解凍はは氷の結晶が成長して大きくなってしまいます。結果、肉の細胞繊維を破壊して、解凍後著しく肉の品質を低下させる原因となります。
※緩慢解凍の場合など、やはり氷の結晶が大きくなり細胞繊維を破裂させてしまいますので注意が必要です。
4.常温で解凍する方法
当然のことですが、食肉の表面の細菌の繁殖が活発になってしまいます。まして厨房という暖かい環境は、なおさら細菌の格好の温度帯とも言えます。
従って衛生面に問題があり、おすすめできない方法です。また表面だけ解けてしまうと、断熱効果が作用してかえって解けにくくなってしまうのです。
肉の表面は長い時間常温にさらされるために変色をしやすくなっています。解凍後の食肉の日持ちも著しく短く、食肉を加熱調理した後も細菌的に心配感があります。
例えば、肉の表面が柔らかくなった後に冷蔵庫に入れて解凍したとしても、一度増えた細菌は減ることはありません。鮮度保持及び安全上、やってはならない解凍法です。また、思ったよりも空気の熱伝導は遅く、液体の熱伝導より時間がかかってしまいます。
※アルミニウムを使っての解凍がありますが、肉の調理用途によっては以外に効果的な場合があります。アルミは熱交換に優れていますから、肉の冷気を急速に奪ってくれます。
身の回りにはいろんなアルミの製品がありますが、わたしがたまに使う方法は、アルミのコンテナみたいな物で重なるケースを2枚用意します。コンテナを重ねる底面の間にサンドイッチの具よろしく、肉を挟むのです。これだけで上下のアルミのコンテナが急速に熱を奪ってくれますので解凍が思ったより素早く進みます。
これも真空パックになっている肉は袋を切らずにそのまま解凍下さい。ステーキなどの肉厚のあまりなない物がおすすめです。その後にはなるべく早く調理をおすすめします。 |