イベリコ豚は古代に地中海沿岸に生息していた野生の豚の子孫といわれ、ヨーロッパで放牧用の家畜として残存している唯一の豚です。
長く細く強い脚、短い首ととがった鼻面、黒く薄い毛、 黒い色の蹄または脚が特徴のイベリコ豚は“pata negra”(パタ・ネグラ)と呼ばれています。(一部のイベリコ豚は異なる色をした脚をもっていますし、非イベリコ種豚の中にも黒い脚と毛を持つものもいます。)
そして 最低限75%の純粋なイベリコの血を持つ豚だけが本物のイベリコ種として認められています。

イベリコ豚のモンタネーラ(放牧)
■イベリコ豚の種類
- Bellota ベジョータ
初期飼育で生体重量を100kgぐらいまで飼育した後、10月からデエサで放牧(モンタネーラ)。ドングリの実でさらに50%の体重増加がなされたイベリコ豚。
脂肪交雑がみられ、まさにとろけるような食感と評される。
オレイン酸を多量に含み、その他のビタミン類も含む。
- Recebo レセボ
モンタネーラ で50%の体重増加が出来なかったイベリコ豚に対して引き続き開放的な条件の中で穀物等の飼料を与え、出荷重量まで飼育されたイベリコ豚。
- セボ Cebo(又はPienso ピエンソ)
一般には放牧はせず飼料を与えて出荷重量まで飼育したイベリコ豚だが、どんぐりの無い季節に放牧され、与えられた穀物飼料の他草や草の根を食べて育つセボもいる。
■イベリコ豚の特徴
イベリコ豚の他の豚とは明らかに異なる特徴としては、「筋肉組織内に脂肪を浸透させる力」が上げられます。体内の肉や脂肪に高い濃度でオレイン酸、ビタミンB群、E、抗酸化物質を蓄積できることから、脚のついたオリーブともいわれます。
栄養学の観点からも近年研究をされており、イベリコ豚にはLDLーコレステロール(悪玉)や中性脂肪を減少させ、HDLーコレステロール(善玉)を増やす作用があり、血栓や動脈硬化を防ぐ効果があると発表されています。
■イベリコ豚の飼育
イベリコ豚の飼育法の特徴はなんといっても放牧(モンタネーラ)にあります。
デエサと呼ばれるスペインのイベリア半島沿いのコルク樫の原生林(古代地中海沿岸の森林の生態系がそのまま残る地帯)に放牧され、そのデエサの面積はスペインの国土の4.5%を占めます。
1頭のイベリコ豚には1トン以上のドングリと、2〜3ヘクタールのコルク樫の森が必要です。自然の中を自由に動き回りオレイン酸を豊富に含むドングリや草や草の根を食べることで10月から3月にかけての半年間でベジョータでは体重を90キロも増やします。
毎日の摂取量は一定ではありませんが、どんぐりで6kgから10kgを食べ、1日に体重は1kg増加します。
モンタネーラにおいて豚がどんぐりを探し回りながら行う絶え間ない運動は、肉の優れた品質とその柔らかさの決定的な要素のひとつとなります。
・・・・・イベリコ豚の飼育は、3段階に分けられます・・・・・
- 第1段階
哺乳期間:誕生から2ヶ月までミルク食
- 第2段階
予備飼育:離乳から80〜110kgまで
5 〜6ヘクタールの樫やコルク樫の森で太らせず、運動をさせて、骨を強化する。
天然穀物飼料、牧草、種子、草の根を自由に食べる。
飼料はコントロールし、余分に与えない。
- 第3段階
肥育期間:モンタネーラと呼ばれる放牧期間。体重150〜180kgまで
一般的には10月〜2月、または3月まで続きますが、この間豚は土を鼻で掘り返してどんぐり、牧草、球根植物、植物の根を食べ、十分に運動をします。
一日平均約8kgのどんぐりを食べることにより1s太ります。
3ヶ月間で体重は90kg以上増加。
(1本に約25〜30sのどんぐりの実をつける樹齢30〜50年の樫の木が、1頭あたり25〜30本必要。木の密集度にもよるが、1頭あたり1〜
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